「セキソという名前の由来は何ですか?」とよく聞かれます。私の実家は酒蔵だったのですが、100年近くも前に曽祖父源二郎が家業を杜氏に任せて、モルタル瓦の雨漏りを止めるために開発した初の国産防水混和剤の名前が「石素(せきそ)」。これを祖父源一郎が大連の南満州鉄道に売り込んで開発事業に使用されたとのこと。福岡大空襲で酒蔵も石素工場も灰になりましたが、満鉄から引き揚げて国土復興に携わる技術者達から「石素を作ってくれ」と支援をいただき、復活することが出来ました。
それ以来、建築の屋上や地下室の防水、補修工事を数多く手がけ、電気ビル本館地下4階に及ぶ鉄筋コンクリート打ち継ぎ目の漏水を特殊な薬液(タックス)で止める工事を経験し、炭鉱など高水圧の湧水を止める仕事に携わりました。その後は薬液注入、ジェットグラウトやウェルポイントなどの地盤改良技術を取り入れ、また自社開発の小型立坑工法SPMを改良したディープウェル施工など、都市土木の土工事や推進工事を安全に進めるために不可欠な専門工事業者として現在に至っております。
おかげさまで2025年には創業75周年を迎えますが、今後も社会のニーズに合わせて80年、90年、100年と進化し続ける会社でありたいと考えております。
セキソ株式会社 代表取締役 石橋 哲夫